所長あいさつ

磯辺所長

人が海に向き合って暮らす瀬戸内海は、海洋国として持続可能な社会を実践し世界をリードし、人が海をいかに管理していけばよいのかという問に対する答えを与えてくれると確信し調査・研究・発信に取り組んできました。閉鎖性が高い瀬戸内海は、1960年代からの高度経済成長期の工場排水汚染に、またその後もプラスチックごみ問題にいち早く直面し、私は、海底に沈んだごみ対策も含めた問題意識を持って1990年代から世界に先駆けて取り組んできました。

単に海岸漂着ごみ・河川散乱ごみ対策に留まらず、都市化が進む中で清掃が手薄になる農業用排水路ごみ問題や、豪雨災害が頻発し流出するごみ問題を流域管理視点で捉え、そのあり方を提示できるよう、時代を捉えた調査研究活動・発信に取り組んでいます。

散乱ごみ回収体制の構築、循環型社会を具現化する行政・市民・企業の地域におけるハブとなり瀬戸内地域から全国に発信できるよう、地域のみなさまとともに取り組んでまいります。

瀬戸内研究所所長(みずしま財団理事)
 磯部 作(元日本福祉大学教授、前放送大学客員教授)